「幸せ指数」はビジネスを生むか。
前回BOPビジネスを紹介し、散々「貧困」という言葉を使ってきた。
その「貧困」は、BOPの定義として経済的な「貧困」を示している。
しかし、私は、「心の幸せ指数」を基準にソーシャルビジネスをやりたいと考えているし、多くの人にそう考えてほしいと願っている。
どういうことか。
例えば、
予防接種がうけられなくて命を落とす
十分な栄養が得られなくて苦しい
生活のための水を運ばなければならないから、学校に行けない
こういう状況は改善しなければならないと思う。
改善することによって笑顔や希望が生じるからである。
しかし、
「ここには道路やテレビやゲームはないけど、食糧も家族もいて幸せ」
ならそれでいい。
「道路がなくて困らない」
ならそれでいい。
ゲームがなくてもサッカーボールがあればそれでいいと思うし、
一日に1ドル、2ドルで生活していると計算されるような人々が、飢えることなく家族と幸せに暮らしているのならそれでいいと思う。
今読んでいる書籍である「社会貢献でメシを食う」(竹井 善昭著)の中に、ちょうど私が抱いていた想いを見事に代弁したような言葉があったので引用する。
社会貢献とは、誰かの絶望に寄り添うことではない。希望を生み出し共有することだ。僕らがめざすべきは、涙の共有ではなくて、笑顔の共有だ。
(前述の書籍,p.53より)
先進国の価値観を押し付けてはいけない。
土や木で作られた建物しかない!
パソコンがない!
娯楽がない!
それが不幸なのか。
トイレがなく、公衆衛生の不徹底によって感染病が後を絶たず、
多くの命が失われている。
これは救うべきだ。
全員が全員、ニューヨーカーみたいな生活はできないし、
そうしたら世界は崩壊すると思う。
物理的に。
先進国のものの見方は、
便利か不便か、に偏ってしまう可能性がある。
そうではなくて、社会貢献をするのなら、
現地の潜在ニーズに応えなければならないのだ。
私は、そこにある不幸を救う ためのビジネスをしたい。
そして、sustainable なビジネスがしたい。
例えば、小分け販売で使われる包装袋はゴミとして大量に排出されることになり、環境に悪い。このような二次災害的なことが起こるのを防いだり、改善したりする、BOPビジネスのコンサルタントというかコーディネーターというか、そういったこともできたらいいなと考えていたりする。
最近は新たに関心のある職業(もちろんソーシャルビジネス関連)があるのだが、それについては存在を知った程度なのでもう少し勉強してから記録したいと思う。
理想論だと思われるかもしれない。
「幸せ指数」でビジネスができるのか。
できるかできないかじゃなくて、やりたい。